訪問歯科のメリットとデメリット

はじめに

みなさんは訪問歯科という言葉を聞いたことがありますか?
訪問歯科とはお口の中のことで困っていてもクリニックに行けない方を対象に、歯科医師や歯科衛生士などが施設や自宅を訪問し治療を行うものです。
歯が急に痛みだした、入れ歯が合わず違和感がある・・などに方のために訪問して治療をすることを往診と呼び、定期的に訪問して治療やケアを行うものを在宅診療と呼びますが、両方合わせて訪問歯科と呼んでいます。
ここではそんな訪問歯科のメリットとデメリット、依頼の流れなどについてまとめてみました。
今後、訪問歯科を利用することになった時のためにも、ぜひ読んでおいてくださいね!

お口のケアの重要性

・生活の質が向上する

たかがお口のケアと思われがちですが、実際にお口の中をケアすることはとても重要です。
お口の中の細菌数は1日のうちでも変動が大きいです。
寝たきりの方や入院患者さんなど要介護者にとって、お口のケアがいい加減になるとプラークが増えてしまい、細菌数が激増します。
さらに、入れ歯が衛生的に管理されていないと細菌のすみかとなってしまうため、病気になることがあります。
つまり、お口の中をきれいにし細菌を減らすことで病気を予防することにつながるのです。
また、お口の中をきれいにすれば食事がおいしくなったりするため生活の質が上がります。

・お口の機能や嚥下機能が向上する

脳卒中などの後遺症や、使わなくなることでの機能の低下などで歯や唇、ほおの動きが悪くなったり、食べものをうまく飲み込めなくなることがあります。
こういった場合、お口の機能の向上や嚥下機能の向上ができるような口腔体操やリハビリなどを行うことが大切です。
訪問歯科の中でも患者さんの状態によって、お口の機能訓練や嚥下訓練などを行うことも可能です。

・誤嚥性肺炎を防止できる

肺炎日本人の死因の第3位と言われており、肺炎を発症する確率は加齢と共に高くなり、65歳以上の方が肺炎で死亡する確率は非常に高いです。
また、肺炎になったために入院する必要が起こり、長期間寝たきりになったため、さまざまな合併症を引き起こすこともあります。
その結果、要介護状態に陥ることもあります。
つまり、肺炎は高齢者の死亡率を上げ、医療費を増大させる原因になるということですね。
また、肺炎を起こした患者さんの多くは食事の際に喉に食べものがつまってしまったり、むせ込んだり、寝ている間に唾液を誤って気道や肺に誤嚥したり・・などするそうです。
肺炎になってしまうと免疫機能や栄養状態が低下するため、繰り返し肺炎になり、どんどん重症化してしまい最悪死亡することもあります。

訪問歯科のメリット

・リラックスして治療が受けられる

認知症や寝たきりの方などで長時間じっとしていられなかったり、治療自体が難しい方にとって、日ごろ生活を送っているところで治療できるため、精神的な負担が軽く済みます。
リウマチやパーキンソン、脳梗塞などの疾患やマヒなどで座った状態で治療を受けられない方でも、寝たままなどで治療が受けられるので患者さんも家族も安心できます。
また、クリニックだと順番を待つ必要がありますが、訪問診療はその方のために来てもらえるため待ち時間がなく負担が軽く済みます。

・患者さんや介護者の負担が少なくて済む

通院の場合はクリニック探しや、通院すること自体が患者さんや介護者にとってかなりの負担になります。
また、感染症がはやっている時期には不特定多数の人がいるクリニックに行くと感染リスクがありますが、その心配もありません。、
さらに、クリニックまでの往復の交通費がかかりますが、訪問診療だと交通費もかかりません。

・受診機会の喪失を防止できる

訪問歯科だと受診が簡単になるため、受診機会を喪失する心配がありません。
行かなければならないと思っても忙しさのあまりクリニックへ行けなかった経験は誰にでもあるでしょう。
ですが、訪問歯科だと通院や手間などの負担から受診機会を逃している方でもそれを防ぐことができます。
通院が困難な方にとって大切なことは必要な治療が必要な時に受けられることです。

訪問歯科のデメリット

訪問歯科のデメリットはほとんどないと言ってもいいでしょう。
ただ、一つデメリットを挙げるとすれば、クリニックで行なわれているような高度な治療を受けられない場合があるということです。
専用の機器類を持参して訪問してくれるものの、やはり自宅や施設だと限界があります。
その点だけは理解しておく必要がありそうですね。

訪問歯科の治療の流れ

歯科医師と歯科衛生士などが専用の機材を持参して自宅や施設に訪問してきます。
ほとんどは車で来るはずなので、駐車場の場所を伝えておくといいでしょう。
治療を行う場所は椅子やベッドなどで、1回当たりの治療時間は30分程度です。
また、お口のケアやリハビリではお口の中をきれいにする他、歯ブラシなどを使用したリハビリの他発声のリハビリ・・などが行われます。
治療が終了すれば次の治療の予約や支払いがあります。
前の予約の方が長引くことや渋滞などを考慮し、予約時間には余裕を持っておきましょう。

支払い

訪問歯科の支払いについてですが、健康保険の自己負担についての支払い方法はさまざまです。
たとえば、その日の治療分をその日に払う方法前の治療を次の治療時に払う方法月にまとめて支払う方法・・など、クリニックによって違いますので、最初の診療の際に聞いておくようにしましょう。

用意するものや治療場所など

保険証服用しているお薬の内容が分かるものを準備します。
治療する場所はコンセントがあって、流しなど水回りのある近くです。
治療の際にはご家族が立ち会うことが望ましく、特に最初の回では今後どういった治療を進めていくのか相談する必要があるため立ち会うようにしましょう。

まとめ

患者さんや家族の方が日ごろから信頼できるクリニックを持つことはいざ介護が必要になった時、治療を安心して進めるために役立つはずです。
なので、通院している間から信頼できるクリニックで相談しておくといいでしょう。
ここでご紹介したことを参考にしていただき、訪問歯科を検討する際のお役に立ててみて下さいね!