オーラルフレイルを予防する口体操

はじめに

みなさんはオーラルフレイルという言葉を聞いたことがありますか?
オーラルと付いているので口に関係する言葉であることが分かりますが、詳しい意味までご存じの方は多くはないでしょう。
そこで、ここではオーラルフレイルについて、オーラルフレイルを予防するための方法などについて詳しくご説明しましょう。
まだオーラルフレイルについてご存じない方はぜひご参考になさって下さいね!

オーラルフレイルとは

そもそもオーラルフレイルとは歯や口の機能が弱くなることを言います。
お口の機能が弱まる過程は足や腰の骨格筋が弱まることと関係していると言われています。
つまり、お口の健康をいい加減にしていると舌や噛む力も弱まるため、栄養を摂る際に支障が出たり、滑舌が悪くなったりするため、他人と会話するのがおっくうになったり、外出するのをためらいがちになるため、生活の質が低下することになります。
オーラルフレイルはこういったお口や歯の機能が低下することによる身体機能の低下や低栄養、精神性の低下や社会性の低下などにつながります。
このオーラルフレイルは食べこぼしや噛めないものが増える、ちょっとしたむせや滑舌の低下、お口が乾燥する・・など、ちょっとした症状から始まると言われており、見逃しやすいため気づかないままどんどん進行するので注意しましょう。

オーラルフレイルと運動の関係

最近よくロコモティブシンドロームという言葉を聞くようになりましたが、その他にサルコペニアという言葉を聞いたことがありますか?
このサルコペニアは訳すと加齢性筋肉減弱症となり、高齢者が筋肉が衰えることを言います
オーラルフレイルはこのロコモティブシンドロームやサルコペニアの前段階とも言われていて、運動と深い関係があると考えられています。
言葉を話したり、ものを噛むことは運動そのもので、毎日行っていないとそこに関係した筋肉が弱くなっていきます。
噛む力が弱まっていくと食事をすることが面倒になるため、栄養が不足してしまい運動する気力もなくなるもの。
そうなると、運動する機会が減ってしまうため、身体が弱くなりちょっとしたことで骨が折れたりします。

8020運動との関係

さて、厚生労働省と日本歯科医師会による8020運動とは80歳の時点で20本以上の歯を保って、なんでもしっかり食べられることを目指したものです。
日本では当初これを達成している人は少なかったのですが、今では4割程度にも上っています。
この運動を発展させるために、さまざまな関係者の協力のもとオーラルフレイルという新しい考え方を加えて今後ご健康に長生きできるようにサポートするため啓発を行っています。

オーラルフレイルの原因

では、どういった原因でオーラルフレイルが起きてしまうのでしょうか?
それを考えるには社会参加と運動、バランスの取れた食事の3つをまずは考えなければなりません。
このどれかが欠けただけでもオーラルフレイルは進んでしまうのです。
社会参加とお口の機能は一見関係ないような気がしますが、社会性がなくなって人との関係がなくなるとお口の機能はどんどん低下していきます。
人と一緒に食事するのは当然に思えますが、年を取ると外出して人と交わることが面倒になってしまうものです。
そのことがお口の機能を低下させる原因になります。
さらに、食品の質の低下が挙げられます。
栄養価の低い食品ばかり摂っていると機能が低下すると言われています。
たとえば機能低下が起きたことに気づいても、それを放っておいて治療がされないとだんだん噛む力も弱まってしまい、滑舌が悪くなって食事を摂るのが困難になることもあります。
また、運動も重要でオーラルフレイルは立ったり座ったりすることに障害をきたしたり、筋力低下の前段階と言えます。
筋肉の衰えは運動機能低下と深い関係があり、噛む力が弱まると食べることへの意欲が失われていきます。
さらに、摂るべき栄養分が足りなくなっていくのがきっかけで生きる活力が低下し、運動する意欲も下がっていきます。
体が衰弱するとちょっとしたことで骨折したりなど、全身がダメージを受けやすくなります。

オーラルフレイルを予防する口の運動

・思いきり口を開けて嚥下力を鍛える

人がものを食べるためには咀嚼力と嚥下力が必要で、この嚥下力をアップするためには舌骨上筋というところを鍛えるといいでしょう。
お口を10秒間程度思いきり開ける・・という簡単な口体操ですが、道具も必要ないのでどこでも行うことができます。

・歌を歌う

筋肉を鍛える方法には筋肉の長さを変えないように行う方法と変化させる方法の2つがありますが、嚥下機能をアップするためには筋肉の長さを変えないようなトレーニングが有効だと言われています。
日ごろ楽しみながら行えるトレーニング方法には歌を歌うことが挙げられます。
口周りの筋肉に継続的に力を入れるよう本気でカラオケなどを歌えばトレーニングになるそうです。
できるなら本気で汗が出るくらいの気持ちで歌い、高い音域の曲や早いテンポの曲を歌うと効果的ですよ。

予防歯科や定期検診が重要

みなさんはお口や歯に対する意識は高いでしょうか?
毎日きちんと歯磨きしているから大丈夫とか、虫歯にならなければ大丈夫・・などと考えていませんか?
そういった考え方の場合には少し考え方を改善した方がいいかもしれませんね。
歯科検診の受診状況は50パーセントにも満たないですし、若者より高齢者の方が多い状態です。
2人に1人が受診しているのが多いのかそうでないか意見は分かれるでしょうが、今後予防的な意味も含め定期的にクリーニングを受けることが大切です。
特に男性は歯のクリーニングを受ける習慣がない方が多いようなので、積極的に受けていただきたいです。

まとめ

いかがだったでしょうか?
オーラルフレイルについてしっかりと理解しておけば、お口の健康に加え全身の健康にも役立つはずです。
まずはしっかり噛むことから始めていただき、上でご紹介した口の運動を取り入れて定期的にクリニックでチェックしてもらえば、オーラルフレイルを防ぐことができるはずです。
ぜひ、今日からできることを始めてみませんか?