訪問歯科が対象になるのはどんな人?

はじめに

みなさんの中で訪問歯科診療という言葉をご存じの方はどのくらいいらっしゃるでしょうか?

開始当初の介護保険の認定者は218万人でしたが、2013年末には580万人にまで増えています。

また、要介護の方はお口の中にさまざまなトラブルを抱えていることが多いようです。

お口のケアをすることによって全身の健康回復にもつながる・・ということが最近分かってきました。

とは言え、体が自由に動かないこともあって、自分でクリニックで歯科治療を受けるのが難しい方も多いです。

ここでは訪問歯科診療を受けられる人とはどういった方なのかや、訪問歯科診療について詳しくお教えしましょう。

 

高齢者の歯科診療の大切さとは

高齢者にとって、なぜお口の中のケアが大切なのでしょう。

そのためには歯とお口の役割を知っておく必要があります。

 

食事をすること

食べたものがどの程度咀嚼されるかによって消化器官への負担が違ってきます。

 

唾液が分泌される

唾液は一般的にきれいなイメージはありませんが、実際には大変重要なものです。

食べものを消化したり飲み込む助けになったり、お口の中をきれいにしたり、粘膜を保護したり・・など、とても大切な役割があります。

最近では唾液の中の酵素に発がん作用を抑える働きがあることも解明されてきたというから驚きですね。

噛むということは唾液の分泌がよくなります。

 

会話すること

歯が1本なくなってしまっただけでも声が漏れてしまうため、聞きづらくなると言われています。

 

脳を刺激する

よく噛めば噛むほど血流がよくなるため、脳の細胞が活性化されると言われています。

 

平衡感覚を保つ

噛み合わせがいいと歩行が安定しバランス感覚がよくなります。

 

ストレスを発散できる

食べたものがおいしいと感じられることでストレス発散でき、生きる喜びに繋がります。

また、笑ったり歌うなどの行為は口を使いますよね?

 

表情を豊かにする

前歯を1本なくすだけでもかなり顔のイメージが変わってきます。

さらに、入れ歯を外したままだとほおがこけてきて顔の形が崩れてきます。

訪問歯科とは

では、クリニックへ行けない方のための訪問診療歯科とはどういったものなのでしょうか?

訪問歯科とは治療が必要であるにもかかわらず、事情によってクリニックへ行けない方のために歯科医師が訪問し治療を行うものです。

 

訪問歯科診療を受けるには

訪問歯科診療は希望すればだれでも受けられるというものではありません。

訪問歯科は治療を受けたくても通院できない方を対象としているので、クリニックに行く時間がないなどの理由では利用できません。

具体的に言いますと、介護を受けている方や体が不自由で通院できない方など、自宅近くにクリニックがあっても通院できない方が対象です。

さらに、訪問する場所が依頼するクリニックから半径16キロ圏内にあることが条件です。

もし、訪問歯科診療を受けたいけれど可能かどうか不安ならクリニックに問い合わせてみるといいでしょう。

 

訪問歯科の診療内容

  • 虫歯の治療や予防・・・虫歯になってしまった歯を治療して被せものや詰めものをします。
  • 歯周病の治療や予防・・・歯石を取ったりブラッシングを行ったりします。
  • 入れ歯の作成や調整・・・すぐ外れてしまう入れ歯や痛くて噛めない入れ歯、歯ぐきとの間に食べものが挟まってしまう場合など、修理したり作成したりします。

 

訪問歯科診療を受けられる人

健康保険を利用して訪問歯科診療を受けるには決まりがあるので注意しましょう。

一つめは自分で近くのクリニックへ通院できない正当な理由があるかどうかです。

具体的に言うと体が不自由で通院できない、高齢で介護を受けている・・などの場合です。

当然ですが、通院時間がないとか通院が面倒・・などの理由では利用できません。

さらに、訪問するクリニックから半径16キロ圏内に自宅または施設などがあるかどうかです。

訪問歯科診療を受けたい場合はこれらを確認しておく必要があります。

 

訪問歯科を選ぶポイントとは

最近では訪問歯科診療を行っているクリニックが増えているため、どうやって選べばいいのか迷う方も多いでしょう。

実際には訪問歯科診療はクリニックによって治療内容なども様々だと言われています。

納得して治療が受けられるように、次のポイントをご参考になさってみてください。

 

経験が豊富かどうか

訪問歯科診療はクリニックでの診療とは環境自体が全くちがっています。

クリニックでは専用の機器が揃っていますが、訪問歯科診療では訪問する先のお部屋や患者さんに合わせた位置や姿勢で診療しなくてはなりません。

なので、そのような環境で適切な診療をするには経験が豊富である必要があります。

 

機材の充実度

訪問歯科診療を行う際に必要な機材はクリニックから持って行きます。

ですが、どういった機材があるかというのはそれぞれのクリニックによってさまざまです。

歯石を取り除く道具や歯を削る機器、レントゲンやライト、バキュームなどといったクリニックと変わらない程度の機材を揃えておく必要があります。

 

カウンセリングがしっかりしているか

決まった施術をただこなすような訪問歯科診療では患者さんは満足できないはず。

お口の中の状態だけでなく、病気や健康状態、保険が使えるかどうか、本人が希望する治療かどうか・・など、さまざまな要素を考えた上での治療計画を作成してくれることが重要です。

 

診療の範囲

クリーニングや入れ歯などを修理なども行うのか、痛いところの応急処置だけなのか・・など、どの程度まで診療してくれるかというのもさまざまです。

それに、歯の治療以外にも自分自身で噛んで飲み込むためのトレーニングを受けられないと本当の意味で健康な口とは言えないので、トレーニング指導などもしてくれるクリニックがいいでしょう。

 

まとめ

たとえ介護が必要になったり体が不自由になっても、健康な人と同様お口の中のメンテナンスは一生必要です。

通院が困難な方はお口の中のケアが行き届いていないので、ぜひ訪問診療歯科を利用していただきたいです。

もし、訪問診療歯科選びで迷った時にはここでご紹介したことを参考にしていただけるとうれしいです!