訪問歯科とは?しっておくと便利な「訪問歯科」でできること

 

はじめに

口は健康の入り口、魂の出口などと昔から言われていますが、その他にも口は食事以外にも社会生活を営むために大変重要な役割を持っています。

 
また、人間の尊厳にも深い関係があります。
患者さんがどんな状況や環境においても歯科治療を行えるよう、日本歯科医師会が在宅歯科医療のシステムをこれまで構築してきました。
今後高齢化社会を迎えるにあたり、さらに歯科訪問診療が重要視される時代を迎えるでしょう。
ここでは、訪問歯科についてできることなど、さまざまなことをご紹介したいと思います。

訪問歯科って?

まず、訪問歯科とは歯のことで困ったことがあってもクリニックに通院できない人を対象にしており、歯科医師や衛生士さんが自宅や施設などを訪れ治療してくれるシステムを言います。
細かく分類すると、入れ歯に違和感があるので困るとか、歯が急に痛み出したなどのために治療をすることを往診と呼び、定期的に日を決め治療を行うことを在宅診療と呼びますが、この二つを合わせて訪問歯科と言っています。
なお、訪問歯科の診療内容は次のとおりです。

  • 虫歯や歯周病の治療
  • 新しい入れ歯の作成
  • 歯石や歯垢の除去
  • 入れ歯の修理や調整
  • 誤嚥下性肺炎の予防のためのお口のケア
  • 口腔予防ケア
  • 口腔機能改善のためのマッサージ
  • 口腔機能改善のためのリハビリやトレーニング

対象となる人は?

上でも書いたように、在宅などで療養中で疾病や傷病などで通院できない方が対象となっており、内科などに通院中の方は対象外になる場合もあります。

国も後押しする制度

2013年に社会保障制度改革国民会議の報告書内で出された答申内容を受け、2014年から医療制度改革ないで在宅医療の推進や医療と介護の連携が強く打ち出されました。
このように、日本は高齢化社会を迎え安心して国民が医療や介護サービスを受けられるよう、在宅医療を支える制度を国が推進しています。

どうやって依頼するの?

訪問歯科の依頼方法はさまざまな窓口や方法があるため、もっとも身近な方法で相談すればいいでしょう。

かかりつけの歯科医師に相談する方法

日ごろ通院しているかかりつけのクリニックに電話などで相談してみましょう。

地元の歯科医師会事務局に相談する

住んでいる地元の歯科医師会で在宅歯科医療や、歯科訪問医療に関して相談できる窓口があるはずです。

住んでいる都道府県の歯科医師会に相談する

近くの歯科医師会に連絡できない場合、都道府県の歯科医師会に相談してましょう。
近くの歯科医師会の連絡先を教えてくれるはずです。

訪問看護師やケアマネージャーに相談する

介護や医療にかかわっている看護師やケアマネージャーに相談してみましょう。
まずは診査などを行い、ケアや治療計画を提案してくれます。

病院の看護師に相談する

かかりつけの病院の看護師や、地域医療連携室のスタッフなどに相談してみましょう。

施設のケアマネージャーに相談する

入所している施設のケアマネージャーに相談してみましょう。

地元の歯科医師会のホームページを見る

地元の歯科医師会のホームページをチェックしてみましょう。

どういった準備が必要?

まず、今困っていることを具体的に可能な限り伝えることが重要です。
たとえば、数日前から右下の奥歯が腫れていて痛いです・・などですね。
また、安心して受診できるよう分かる範囲でいいので過去の病歴や現在の病状、服薬中の薬名などを伝えましょう。
そして、保険証や介護保険などの書類を準備します。
さらに、かかりつけの病院の名前やケアマネージャー、訪問看護師の名前や連絡先を伝えます。

費用はどのくらい?

治療内容や口腔ケアの内容により治療費は変わってきますが、基本的に訪問診療料が治療費に加算されることになっています。
介護保険に加入していてそれを使う場合には一定の介護保険料がかかってきますし、制度で決められている範囲内で交通費の実費がかかることもあります。

治療の流れとは?

歯科医師と歯科衛生士がポータブル歯科機材を持参した上で訪問します。

ほとんどの場合は車で来るため、駐車場の場所を事前に伝えておきましょう。
治療する場所は椅子やベッドなどで、治療時間は30分程度でしょう。
また、リハビリテーションや口腔ケアではお口の中の掃除以外にも歯ブラシを使用したリハビリや発声によるリハビリまでいろいろなケアが行われるようです。
治療が終了したら自己負担金の支払いや次の予約を入れたりします。
前の予約の方が長引いたり、車が渋滞に巻き込まれたりすることもあるため、予約時間には余裕を持った方がいいですね。

訪問歯科の重要性

現在、口腔内細菌が人間の体全体に大きな影響を及ぼすことが分かってきており、日本人の死亡原因の4割にもあたる肺炎もその一つです。

 
なお、肺炎で亡くなる方の9割以上は65歳以上の高齢者だと言われています。
この肺炎の原因となる細菌はお口の中に住んでいますが、健康な時は気管に細菌が入ったとしても白血球や咳などによって防御することができます。
ですが、歳を取っていくとどの防御機能も弱まってしまいますし、ものを飲み込む力も弱まるため高齢者の方は知らないうちに細菌が気管から肺へ入ってしまい、肺炎を起こしてしまうのです。

 
なので、歯科医師や歯科衛生士によるプロの口腔ケアによってお口の中を常にきれいに保っておき、細菌を排除しておくことが重要となります。
また、同時に話すこと、食べることの機能が低下するのを防止するため、専門的な口腔マッサージの他に構音訓練などのリハビリを行うことによってお口の働きを維持、向上していくことが大切です。
つまり、訪問歯科はそれだけ重要な存在ということになりますね。

まとめ

本人や家族が日ごろからかかりつけの歯科医師を持っていることは、もし介護が必要となった時にケアや治療を安心して勧めていくための大きな助けになることでしょう。
なので、通院している間からのお付き合いは大切にしておいた方がよさそうですね。
訪問歯科を利用する前にまずはかかりつけのクリニックに相談されることをおススメします!
いつまでもお口の中の健康を保っていただき、ご自分の歯で食事や会話ができるといいですね!