ご高齢の方も安心。訪問歯科の基本知識と治療の流れとは

訪問歯科とは、お家や施設に歯科医師や歯科衛生士が訪ねて治療を行う方法です。

虫歯になったら自分から歯医者さんに行くのが当然と思うかもしれませんが、中には介護が必要で自分から歯医者さんに行くことができない人もいます。

施設に入所していても、自分から歯医者さんに行くことはできませんよね。このように事情がある人に対しては、歯医者さんの方から来てくれます。

歯医者さんに訪問して虫歯などの治療をしてもらう。
歯医者さんに訪問してもらって口のトラブルを予防してもらう。

これを訪問歯科といいます。

訪問歯科は歯科医院の往診!施設や介護者からも依頼できる

少子高齢化が問題視されている現在、訪問歯科が必要な人数は年々増えており、今後も増加すると予想されています。

一般社団法人日本訪問歯科医師会の調査によると、訪問歯科を必要とする要介護状態の人は平成2010年の段階で約400万人であり、2025年には500万人を超えると予想されています。

また、訪問歯科を必要とするのは要介護状態の人だけではなく、施設に入所している人や歯科が遠隔地にしかないお年寄りなど、事情があってなかなか自分から歯医者に通うことのできない人も含まれ、潜在的にはもっと多いと予想されます。

自分で歯科医院に行くことのできない人のため、日本の口の健康を考える上で訪問歯科はなくてはならないものです。

訪問歯科は特別な制度ではなく、個別の歯科で実施しています。介護が必要な方ご自身または家族、入居している施設の職員から申し込むことができます。

自分から歯科に行くことができないから治療が必要な状態を放置するのではなく、行くことができないのであれば訪問してもらうことを検討しましょう。

訪問診療の流れとは?医院への予約から在宅ケアまで

では、訪問歯科の利用はどのような手順で申し込めばいいのでしょう。

  1. 歯科医院にコンタクトを取る
  2. 訪問日を決める
  3. 訪問してもらう

①から③が訪問歯科の流れです。

訪問歯科を利用するにはまずは①の、歯科医院へのコンタクトから始まります。

ただ、全ての歯科で訪問歯科に対応しているわけではありません。訪問可能な地域は歯科医院から半径16キロ以内というルールがあります。ですから、事前に対応しているかどうかを確認する必要があります。

同県内でも遠隔地の場合は対応できない場合もありますので、事前にメールまたは電話にて確認すると良いでしょう。

料金や処置に関しても事前に気になることがあったらメールや電話で確認してください。その上で訪問歯科の対応が可能であれば話し合いの上で訪問日を決め、訪問となります。即日を希望しても対応は難しいことがあるため、まずは予約をお願いいたします。

訪問治療では入れ歯のメンテナンスや口腔の予防も

実際に訪問してからの処置は、歯科医院に足を運んでもらった場合の処置と変わりません。

まずはお口の中をチェックし、口腔内にトラブルがないかを確認します。その上で予防ないしは治療と、必要な処置を話し合いの上で決定します。

治療によって金額も変わりますので、費用に関してもご説明します。また、今後必要な施術が複数ある場合はそれぞれのメリットとデメリットをきちんとご説明し、その上で適切な処置を進めていくことになりますのでご安心ください。

処置は基本的に一度ではなく、数度に渡ります。治療が必要な場合と予防だけ行う場合でも回数は変わってきます。

一度の施術時間は大体30分くらいを見ていただければいいのですが、施術内容によってはもう少し時間がかかることがあります。歯の治療には状態によって施術に必要な時間回数が変わってきますので、実際に口の中の状態を確認した上でのご説明となります。

訪問歯科は治療のため一度だけという形ではなく、定期的な訪問歯科も可能です。特にインプラントや入れ歯のメンテナンスや予防に力を入れたいという人は、定期的な訪問歯科がとても有効です。

また、まだ虫歯や歯槽膿漏といった具体的なトラブルにはなっていないという方も、訪問歯科によるくちの健康指導や診察を受けていただくことも可能です。

訪問歯科についてもっと詳しく知りたい方へ

自分が足を運ぶのではなく、歯科が来てくれる。これが「訪問歯科」です。流れは治療や処置を歯科医院で行うのではなく、家で行うという違いはありますが、歯科医院でする治療の流れとまったく違うということはありません。

ただ、家と医院ではやはり違いますね。訪問歯科のついての疑問に簡単にお答えしましょう。

どんな人が対象になりますか?基本は通院できない人?

自分で歯科に足を運ぶことが困難な人が対象になります。例えば要介護の方や体調を崩しているお年寄り、病院に入院し治療中の方や施設に入居している方が対象になります。

自分で足を運ぶことが可能な方は訪問歯科の対象外となります。

診療時間はどうなっていますか?病院の診療時間と違うの?

基本的に医院の診療時間内に訪問することになります。日曜祝祭日、時間外をご希望の場合はまずご相談ください。

医師の治療に保険は使えますか?

もちろん使えます。医院での治療をした場合の支払いと同じように考えていただければわかりやすいと思います。

この他、介護保険の適用もありますのでご安心ください。基本的には保険適用のある治療となりますが、例外的に保険適用外の処置も行うことがあります。

保険適用外になる場合は処置の前にきちんとご説明いたします。ご安心ください。

施設にも来てもらえますか?病院へは?

もちろん自宅だけでなく施設への訪問も対応可能です。病院に入院している方も主治医と相談の上で訪問歯科を利用することができます。

介護者やスタッフが何か用意する道具はありますか?

訪問診療は歯科の車で訪問をします。必要な機材は全て歯科側が用意ますのでご安心ください。ただ、持ち込みできる機材には限界がありますので、治療内容によってはすぐにその場で治療が難しい場合や、来院してもらわなければいけない場合もあります。
ただ、現在服用しているお薬や持病のある方は、病気を治療中の方は、お薬手帳などのご用意をお願いいたします。お体に配慮した診療をする上で必要になります。

治療ではなく予防や指導でもお願いできますか?

具体的に現在虫歯がある、インプラント施術部分が不具合を起こしているという方だけでなく、将来的な口のトラブルを防ぎたいという方も訪問歯科を利用することが可能です。医師が適切な指導や現在の口の中の診察を行います。

まとめ

訪問診療とは、歯科医院に行って治療や予防をしてもらうのではなく、自宅や入居している施設に来てもらって診療をしてもらう方法です。高齢の方や介護の必要な方は歯科医師がちょくせつ来てくれるので安心です。

高齢になればなるほど、入れ歯インプラントといったメンテナンスの必要な事柄も多いはず。体を動かすことが難しいから放置するではなく、在宅・在所での診療を検討してはいかがでしょう。