目次
はじめに
インプラントと一口に言っても、さまざまな種類があり、それぞれ特徴やメリットが違っています。
お口の中の状態は患者さんひとりひとり違っているため、どのインプラントを使用するのが適しているのかは専門的知識が必要です。
歯科医師が詳しく検査した上でひとりひとりに合ったものを選ぶことが重要でしょう。
ここではインプラントの種類についてご紹介してみます。
インプラントとは
そもそもインプラント治療とはなくしてしまった歯の部分を補うための治療法として最近よく行われているものです。
画期的な治療法として耳にされる方も増えているのではないでしょうか?
ですが、インプラントという言葉は知っていても詳しいことはほとんどの方が分からないはず。
それに、インプラントの手術って痛くて怖いのでは?と思われている方も多いでしょう。
インプラントという言葉には植立する、埋めるなどの意味があります。
医療の世界において整形外科などで人工関節として使われているものを、歯科の世界においてはなくなった歯に埋め込む人工歯根のことをインプラントと呼んでいます。
昔は動物の骨や貝殻などを使って歯の代わりにしていましたが、最近ではサファイアなどを使った研究もおこなわれていたそうです。
1965年にはブローネマルク博士という人が骨とチタンが結合することを見つけ、現在の治療法の基礎となったそうですね。
現在、ほとんど100パーセントに近い純チタン製の人工歯根を歯がなくなったところの骨に埋め、その上に人工歯を作るため健康な歯のような状態にすることができます。
また、なくしてしまった歯だけを治療するため健康な他の歯に負担がかかりません。
インプラントの種類とは
現在、世界で100種類程度のインプラントシステムが作られており、それぞれのメーカーが最新技術を使って研究開発を行っていると言われています。
まず、インプラントの構造は歯根部となる人工歯根と上から被せる人工の歯、人工の歯と人工歯根をつなげるアバットメントと言われる3つのパーツでなっていて、この中でももっとも大切なのがインプラント部分です。
このインプラント部分には4つの種類があります。
スクリュータイプ
これはねじのような形状をしている種類のことで、骨に埋め込む穴が小さくなっていて効率よく噛む力を骨に伝えられるため、最も多く使われています。
ルートタイプという先が細くなっているものと、太さが同じのストレートタイプがあります。
シリンダータイプ
これは上と並び主流のインプラントで、ねじのらせんがない円筒形となっており、凹凸がないので簡単に埋め込めるタイプです。
ただ、表面積が小さいので初期固定が弱くなる・・というデメリットもあります。
なお、2回法の治療に適しています。
バスケットタイプ
ネジ状のらせんがあって、スクリュータイプと似ていますが、穴があるので骨の中まで入り込め強力に骨に結合できるタイプです。
ただ、空洞なのでインプラント自体の強度は弱いと言われていて、破損のトラブルの可能性があります。
最近ではあまり使用されていないタイプです。
ブレードタイプ
T字の板状のインプラントで、幅が狭くて薄いので骨の幅が狭いところに使えるといったメリットがあるようです。
ただ、力のかかり具合に偏りがあるため破損のトラブルが起きやすいというデメリットもあり、最近ではほとんど使われていないようですね。
他にもアバットメントとインプラントが最初から一体化しているワンピース型と呼ばれるものや、別々のツーピース型というものがあり、前者は1回法で使われるタイプです。
どのようなインプラントを使用するかは患者さんひとりひとりのお口の状態に合わせるため、歯科医師に適切なものを選んでもらいましょう。
インプラントに適した人とは
では、インプラントとはどういった人に向いているのでしょうか?
入れ歯が合わない
入れ歯は金属やプラスチック製の床があり、それがお口に合わないと違和感があってとても不快なものです。
ですが、インプラントだと人工歯根を埋め込むため合わなかったり、ずれるなどの不快感がないのがメリットです。
また、機能的にも見た目にも自然でまるで自分の歯とほとんど変わりません。
食べ物の温度や味が分かりづらい
入れ歯だとプラスチックなどでできているので、どうしても食べ物の温度や味が分かりにくいデメリットがあります。
そのため、急に熱いものが喉を通りやけどしてしまう危険性もあります。
ですが、インプラントなら人工歯根を埋め込むため、まるで自分の歯のようにおいしく食事をすることができます。
入れ歯に食べものが詰まる
インプラント治療は歯根を埋め込んで安定させるため、ブリッジや入れ歯のように浮いてしまって隙間に食べものが挟まる心配がありません。
ブリッジや入れ歯の隙間に食べものが挟まると虫歯や口臭の原因になるそうです。
インプラントならお口の中を常に清潔に保てるというメリットがあります。
見た目が気になる
ほとんどの部分入れ歯の場合には入れ歯を動かないようにするため、健康な歯にひっかけるばねが必要です。
なので、見た目が悪くなり、ばねをひっかけている健康な歯にかなりの負担がかかると言われています。
ですが、インプラント治療なら人工歯根を埋め込むので固定用のばねが必要ありません。
見た目もまるで自分の歯のように見えます。
しゃべりにくい
歯は会話をするためとても大切な機能を担っています。
入れ歯が合わないと動いて空気が漏れてしまうのでしゃべりにくくなり、会話しなくなり、消極的な性格になることもあるようですね。
いっぽうでインプラントならあごの骨に固定されて動くことがないため、自然に話すことができます。
まとめ
いかがだったでしょうか?
インプラント治療は患者さんひとりひとりの骨やお口に状態をきちんち調べた上で、それぞれに合った種類のインプラントを選ぶことが大切です。
そのためには信頼できるクリニックを見つけることが必要でしょう。
インプラント治療を検討している方はぜひ信頼できるクリニックを見つけていただき、ご自分に合ったインプラントの種類を使った治療を受けてくださいね!