インプラントの構造・材料・方法は?受ける前にチェックするべき5つのこと

 

はじめに

インプラントとは歯周病や虫歯などにより歯がなくなったところに人工歯根を埋め込んで、その上に人工歯冠を被せる治療法を言います。

 
近頃、インプラント治療という言葉をよく耳にするようになりました。
本来インプラントという言葉はしっかりと植え込むとか、しっかりと差し込むという意味がありますが、歯科用語では人工歯根のことを言います。
このインプラントはによって天然の歯と同様の見た目と噛み心地を実現することができます。
さらに、なくなった部分のみの治療法なので入れ歯のような違和感もありませんし、ブリッジなどのように両側の健康な歯まで削ることもありません。
ここでは、インプラントの構造や材料、方法や治療前にチェックするべき5つのポイントなどについてご説明したいと思います。

インプラントの構造とは?

インプラントは歯肉に埋入する人工歯根であるインプラント体と、上部にある人工歯である上部構造、それらを連結する土台のアバットメントの3つからできており、天然の歯に近い構造なのが特徴です。
それぞれの部分については通常の差し歯のようなセメントで固定するものでなく、取り外し可能なつくりとなっています。

上部構造

この部分は手術によりあごの骨の中に埋め入れるインプラント体の上にかぶせる人工歯で通常はセラミックで作るものですが、臼歯部などで強い力がかかる場合には金属の方が向いていることもあります。
通常だとインプラントを埋めた後、それががあごの骨ときちんと結合してから作って装着するのですが、お口の中の状態やインプラントの種類によっても埋め込む手術と同時に付ける方法もあるようです。

アバットメント

この部分は手術によりあごの骨の中に埋め込まれたインプラント体と上部構造をつなげる土台の部分で、固定方法や上部構造の種類などによりいろいろな種類があると言われています。
通常の場合はインプラント体と同様チタンでできているのですが、中にはセラミックでできているものもあります。

インプラントの材料とは?

基本材料

純チタンは骨との結合性が高いと言われている材質です。
チタン合金は純チタンと同様骨の結合性が高いです。
チタン・ニッケル合金は純チタンと比べて結合性は劣りますが、好きな形状に成型でき形状記憶の特性を持ちます。
人工サファイアは酸化アルミニウムのことで、日本では初期のころ使われていましたが、インプラント体と骨との結合が起こらないため今は使われていないようですね。

表面処理の種類

表面処理の種類はいろいろなものが組み合わされています。
たとえば、ブラスト処理、酸処理、酸化処理、機械研磨処理の4つがあります。

  • ブラスト処理
    鋳造物内面の酸化膜を除去してから粗面加工することによって、骨と結合力をアップさせるために行われている方法。
  • 酸処理
    ブラスト処理で発生するブラスト剤を洗浄するために活用されている方法。
  • 酸化処理
    チタン表面に酸化チタンをつけることで表面にでこぼこが作られる特徴があります。
  • 機械研磨処理
    表面が滑らかな処理法で、骨に多くの部分が接触できるよう処理されたものです。

 

なお、インプラント体の表面にハイドロキシアパタイトをコーティングしたものは歯茎の骨に埋入後早いうちに骨が結合できますが、感染に弱いというデメリットがあります。

インプラントの方法とは?

インプラントには1回法手術と2回法手術とがあります。

2回法手術とは?

この方法は歯肉を2回切開することから2回法と言われています。
この術法ではまず1次手術により歯肉を切開してからドリルを使ってあごの骨に穴をあけてインプラントを埋め込み、いったん歯茎を閉じインプラントと骨が結合するまで数か月待ちます。
そしてインプラントが安定しましたら2次手術により再度歯肉を切開し、インプラントの頭部分を出してアバットメントをインプラントの上に装着していきます。
最後に人工歯をアバットメントに付ければ治療が終了です。

1回法手術

1回法手術とは2回法とは違って外科手術を1度しか行わない方法です。
2回法ではアバットメントとインプラントを別の手術で付けますが、1回法だと一度の手術で付けるのが特徴です。
なお、アバットメントとインプラントがはじめから一つになったパーツを埋入する1ピース型と、インプラントを手術で埋め込んだ後アバットメントを取り付けていく2ピース型の2つがあります。
さらに、1回の手術でアバットメントとインプラントの装着以外にも、最近では仮の歯や人工歯までその日のうちに取り付ける即時負荷という方法が行われはじめています。

インプラントを行う前にしておくべきチェックとは?

  1. のどの状態
    のどの状態とはのどに水をためたままで息を止められるかをチェックすることです。
    これは大変重要なのでぜひチェックしておいていただきたいです。
  2. 口が開くかどうか
    インプラント治療では口の開き方も大変大切で口が開くかどうかは個人差がありますのでやってみないと分かりませんが、手術を受ける前には必ずやっておく必要があります。
  3. 胃腸や腎臓の疾患があるかどうか
    これもチェックしておく必要がありますが、重篤な疾患でなければ問題がないでしょう。
  4. あごの骨の厚みや量が十分かどうか
    インプラント手術はあごの骨に直接埋め込むので、骨の状態によって誰でもできるとは限っていません。なので、手術前にお口の状態以外にさまざまな検査を行う必要があります。
  5. 歯科医院をしっかり選ぶ
    インプラント治療でもっともチェックしておきたいことがこれでしょう。どのくらいインプラント治療の実績があるのか、成功率はどのくらいなのか、また成功率の高いメーカーの材質を使っているかどうか・・などをしっかりチェックした上で選ぶ必要がありそうです。

まとめ

いかがだったでしょうか?
インプラントの構造や材料、方法、チェックするべき5つのポイントについて書いてみました。
これらのことをしっかりと頭に入れていただき、ぜひ快適にインプラント治療を行ってくださいね。
ぜひ、インプラント治療のお役に立てていただきたいです!