目次
はじめに
お子さまが歯磨き嫌いで困っているお母さんやお父さんは多いでしょう。
一生自分の歯で食べるために重要なことは小さいころからの歯磨き習慣です。ある調査によれば、5歳以下のお子さまの4割は自分で歯磨きするのが苦手で習慣化できていないそうです。
お子さまがご自分からすすんで歯を磨くように習慣にしたいもの。そのためにも歯磨き習慣のポイントがあります。ここではお母さんとお父さんに抑えて頂きたいポイントをご紹介します。
お子さまが歯磨きを嫌がる理由
お子さまが歯磨きを嫌がるのは一体なぜでしょうか。
口の中が敏感
お子さまは口の中が敏感なため歯磨きを嫌がることがあります。
赤ちゃんの頃にお口の中に入るものは柔らかいものばかりです。そのため歯ブラシなどの慣れていない硬いものがお口の中に入るのが嫌だというお子さまは多いです。
特にお子さまのお口は脳と近いので歯ブラシが当たることが不快だと感じやすいとも言われています。
歯ぐきに痛みが起きる
もう一つの原因として歯ブラシが歯ぐきに当たるのが痛いということがあります。
お子さまの歯ブラシは大人のものより柔らかく作られていますが、中には硬めのものもあるようです。それに、お子さまが嫌がるため大人が歯磨きを短時間で終わらせようとするあまり力を入れすぎてしまい、お子さまの歯ぐきに痛みが起きることがあります。
このような理由でお子さまは歯磨き嫌いになってしまうのです。
お子さまの歯磨きを効果的に行うには
最低3分は磨く
お子さまの歯の形や本数などにより、汚れを落とすのに必要な時間は違ってきますが、目安としてはお子さまの場合、最低でも3分はかけるようにしたいものです。
プラークは粘着質なので歯の表面にべったりとついているため、歯ブラシで20回以上は同じところをブラッシングしないと取れません。
歯ブラシを細かく振動させ、1つの歯につき5~6秒程度しっかりと磨くようにしましょう。もちろん、小さいうちは自分でこのような磨き方ができないので、ご家族が仕上げ磨きをしてあげていねいにブラッシングしてあげましょう。
どうしても嫌がるお子さまに毎回の歯磨きにここまでしっかり時間を取る必要はないですが、1日に最低1回は全てのプラークを取りきるつもりで丁寧に磨きましょう。
じっとできない場合は休憩をはさむ
お子さまにとって3分という時間は大人が想像している以上に長く感じるもので、歯を磨くためにじっと我慢するのはつらいでしょう。
歯磨きが苦痛なもの感じてしまうと、いつまでたっても歯磨きに抵抗感を抱くものです。うまく休憩をはさみながら時間の長さを感じさせないよう工夫しましょう。
また、何をされているのかな?と思わせると不安がつのるはずなので、鏡などをお子さまに持たせ歯磨きしている様子を見えるようにすれば不安を取り除けるかもしれません。
「歯磨きをしながらばい菌をやっつけたよ!」などと声かけすることも効果があるでしょう。
どうしても我慢できない場合、無理に押さえつけて磨くのは逆効果です。磨き残しができないように、磨き始める場所を変えてみるなどの工夫をしましょう。
じっくり磨ける姿勢で行う
ひざの上にお子さまの頭を乗せるとお口の中がよく見え危険が回避できます。歯ブラシの持ち方はペンのようにして反対側の手で唇をめくって磨くといいでしょう。
お子さまがもし急に動いてしまいお口の中を歯ブラシで傷つけないようにするため、頭を固定できる姿勢がいいでしょう。
最初はお子さまも寝転がる姿勢がいやかもしれませんが、これになれるまでひざの上に寝かせ楽しませるようにして慣れさせましょう。
お子さまが喜ぶ歯磨き粉、歯ブラシ選びとは
歯磨き粉
歯磨き粉の選び方を工夫することによって、お子さまの歯磨きを習慣づけられることがあります。
たとえば、メロンやイチゴなどの定番のフルーツ味のものや変わった味のソーダ味なども最近では販売されているので、お子さまの好みに合わせたものを選ぶようにしましょう。いくつか選べるようにしておき、日によって変えてみてもいいかもしれませんね。
ただし、子ども用でもお子さまによっては辛いと感じるものもあるため、新しいものを買った時は辛くないかチェックしておきましょう。
また、歯磨き中に泡立つのや口をゆすぐのが苦手というお子さまには泡立ちのあまりないジェルタイプの歯みがき粉がおすすめです。これだとお口の中がよく見えますし、仕上げ磨きの際の磨き残しも防止できます。
歯ブラシ
お子さまの歯磨きを嫌がる理由に合わせてその理由を和らげられる歯ブラシ選びがポイントです。
お子さま用の歯ブラシは使いみちや成長段階に合わせてさまざまなものが販売されていますので、お子さまと一緒に売り場で選ぶのもおすすめです。
また、歯磨きの時間に恐怖心を抱いてしまっているお子さまなら、好きなキャラクターがついた歯ブラシもおすすめです。
「キャラクターの○○が応援しているから歯磨きしよう!」などと声を掛けながら行ってみると、お子さまも喜んで歯磨きするかもしれません。
さて、歯や歯ぐきに歯ブラシが当たることがいやだと思っているお子さまもいます。そういった場合には毛先の柔らかいものを使うと違和感が軽減されるでしょう。
おすすめの歯ブラシは持ち手が丸くなっていて柄が短いタイプのもで、これだとおしゃぶり感覚で口の中に入れられるのでおすすめです。
お子さまの歯磨きを習慣づけるポイント
歯磨きの時間はお子さまにとってお母さんやお父さんとスキンシップできる時間と思ってもらえれば歯磨きを習慣化できるはずです。
たとえば、ちゃんと歯磨きできたら思いきり抱きしめてあげるなど、”歯磨きをすると良いことがある”という認識を与えることですね。
また、親子一緒に並んで歯磨きを行ったり、お母さんやお父さんのも磨いてもらえるかな?などと言ってみるのも効果があるかもしれませんね。
まとめ
お子さまの歯を守るためにはお母さんやお父さんが歯磨きをただやってあげればいいというものではありません。ここでご紹介した時間などポイントを抑えた上で、効果的な歯磨きを行うことが大切です。
小さいうちは歯磨きは楽しいものと感じさせ習慣化させることが何より重要です。お子さまの歯磨きの時間を親子のスキンシップの時間ととらえていただき、毎日の習慣にできればいいですね。