バイオフィルムって何?プラークコントロールの基礎知識

はじめに

歯周病の原因は歯周病菌で、症状が進行すると歯を失うこともあります。歯周病は初期段階で自覚症状がほとんどなく進行してから気づくケースが多いため、最悪手遅れになり歯を抜くことになってしまうケースがあるのです。

また、歯周病はお口の中だけでなく全身に悪影響を及ぼす病気なので、日ごろから予防することが重要です。この歯周病の原因となるバイオフィルムや、予防となるプラークコントロールの基礎知識についてご紹介します。

お口のケアの重要性

口の中にはなんと300種類もの細菌が棲んでいると言われており、歯に付いたプラーク1ミリグラムの中に1億個もの細菌が棲んでいると言われているから驚きです。

これらはお口のケアを怠ると急激に増殖し、さまざまな全身疾患の原因になるそうです。

お口の中の細菌が血管を通じて体全体に行きわたり臓器に侵入して繁殖してしまい、恐ろしい全身疾患につながることが最近分かってきています。たとえば、心筋梗塞や動脈硬化、誤嚥性肺炎や糖尿病などもお口の中の細菌と深く関係しているそうですね。

つまり、お口の中の清潔を保つことによって全身の健康が保てることになります。そのためにも、日ごろのプラークコントロールが重要だということですね。

バイオフィルムとは

バイオフィルムは歯周病菌などの代謝物の塊で、プラークと同じものと考えていいでしょう。

そもそも、以前は歯垢のことをプラークと言っていましたが、10年ほど前からプラークが排水溝などに見受けられるぬるぬるしたものと同じ構造であることが判明しました。

このぬるぬるしたものを表す言葉として生まれたのがバイオフィルムで、それ以降バイオフィルムという言葉がさまざまなところで使われ出し、歯科医療関係者がプラークのことをバイオフィルムと呼ぶようになりました。

このバイオフィルムを取り除くために必要なのが正しいブラッシングですが、自分では完全にバイオフィルムを取り除くことができません。

その部分についてはクリニックで完全に取り除いてもらうことが好ましいです。

バイオフィルムが付いたままだと…

バイオフィルムができたばかりであれば歯ブラシやデンタルフロスを使って落とすことができます。ですが、細菌の塊になりフィルムにまでなってしまうと、ご自分で取り除くことはできません。

バイオフィルムはクリニックで専用の機器を使って除去することが大切です。その方法としてスケーラーと言われる器具を使ってスケーリングをしたり、クリーニングを受ける必要があります。バイオフィルムとはそれくらい頑固に歯に付着しているということで、組織を物理的に破壊し取り除く必要があるということになります。

さらに、バイオフィルムが残ったままだとそれが原因で細菌が増殖していくため、ご自分での日ごろのケアの他に定期的にクリニックでクリーニングを受けると安心です。 

プラークコントロールとは

プラークコントロールという言葉をよく耳にするようになりましたが、プラークとはそもそもバイオフィルムのことで、その正体は細菌が固まったものです。

食事をすると数時間経つと形成され、この中には酸や毒素を出し歯周病や虫歯の原因となる菌も存在します。

いったんプラークが作られてしまうと、吸着力が非常に強いためうがいをした程度で取りきれないので、歯ブラシやデンタルフロスなどを使用し取り除かねばなりません。

プラークをそのまま放っておくと、石灰化してしまい歯石になり歯ブラシだけで落とせなくなってしまうからです。

プラークコントロールの重要性

歯周病や虫歯を予防するにはプラークコントロールが必要不可欠だと言われています。

プラークコントロールとは歯磨きのことを言うのではなく、お口の中にプラークすなわちバイオフィルムが無い状態を言います。

方法としては日ごろの歯磨きだけでなくデンタルフロス・歯間ブラシを使ったセルフケアに加え食生活を改善しプラークが発生しないように注意したり、甘いものを控えたりなどもプラークコントロールの一種です。お口の中を健康に保つためにもプラークが引き起こすさまざまなリスクについて理解し、しっかりとプラークコントロールを行うようにしましょう。

セルフケア

プラークコントロールには2つの種類があります。

まず、一つめがセルフケアで、これがプラークコントロールの基本中の基本となります。歯ブラシやデンタルフロスなどを使い、きちんとプラークを取り除くことが大切です。

プラークは食後8時間程度で形成されると言われていますが、プラークを取り除かないまま48時間程度経ってしまうと、それが歯石になってしまいます。

なので、プラークができる前にブラッシングを行い、汚れを落とすことができれば安心していいと言えるでしょう。

毎食後きちんと歯磨きをすれば汚れが蓄積されることはないでしょうが、最低1日1回はしっかりとブラッシングするようにしましょう。そうすれば、歯周病や虫歯のリスクを下げることが可能です。

また、ブラッシングの際には抗炎症作用のある歯磨き粉を使うと効果がアップします。

プロによるケア

プロによるプラークコントロールとはクリニックで行われる施術のことで、ご自分での日ごろのケアでは取りきれないプラークをきれいにすることができます。

たとえば、歯と歯の間や歯周ポケットにあるプラークをきれいにしたり、歯石を除去するなど行うことでプラークが再付着するのを防止し、セルフケアをやりやすくします。

つまり、日ごろしっかりとセルフケアを行った上で、定期的にクリニックでプロによるケアを受けることで、確実にプラークコントロールができるということになります。

そうすれば、お口の中の環境を常にいい状態に保つことができるでしょう。

まとめ

バイオフィルムとは虫歯や歯周病の原因になるもので、それを取り除くにはプラークコントロールが重要だということですね。プラークコントロールについて基礎知識を理解し、その方法や重要性を理解していればお口の健康をいい状態に保つことができます。

ここでご紹介したバイオフィルムやプラークコントロールについてしっかりと理解していただき、いつまでもお口の中を健康に保てるよう努めてくださいね!